骨粗鬆症について

骨粗鬆症について

骨粗鬆症とは、加齢とともに骨が弱くなる疾患です。徐々に進行するため、通常は痛みを感じませんが、転んだりひねったりした際に骨折するリスクが高まります。また、自覚症状がほとんどありませんが、背骨の圧迫骨折が発生する可能性もあります。
身長が低くなる・背中が丸くなる・背中や腰の痛みなどが特徴的な症状です。閉経後のホルモンバランスの不均衡も一因となり、女性の方が男性よりも発症しやすいですが、栄養・運動・日光浴なども影響するといわれております。

骨粗鬆症の原因

年齢による身体の衰え

女性の骨密度は20歳頃でピークに達します。その後は安定しますが、50歳を過ぎると閉経により女性ホルモンが減少し、閉経後10年で骨密度も大幅に低下します。
また、栄養の摂取バランスが悪くなれば、栄養もうまく吸収できず、カルシウム・ビタミンD・ビタミンKなどが不足しがちになります。さらに、筋力の低下による動作能力の衰えも、骨密度の低下や骨折のリスクを高める原因です。

閉経後の女性ホルモンの低下

骨粗鬆症は、特に女性が発症しやすい疾患です。骨は本来徐々に生まれ変わるものであり、エストロゲンという女性ホルモンには、骨の代謝において骨吸収を抑える役割があります。そのため、閉経で女性ホルモンの分泌が低下すると、骨量の減少が顕著になるのです。

不摂生な食生活

健康な骨を維持するためには、バランスの良い食事で、骨に必要な栄養素を摂取する事が大切です。骨粗鬆症になる要因には、偏った食生活や、加工食品などの添加物の多い食品の取り過ぎ、過度な飲酒、またダイエットによる栄養不足も挙げられます。また低体重も危険因子の一つであり、成長期のダイエットは、将来の体にも悪影響を及ぼします。

疾患や薬の影響

骨粗鬆症の発症は、内科的な疾患や薬剤によっても起きることがあります。
原因となる疾患として、副甲状腺機能亢進症などの内分泌疾患・生活習慣病である糖尿病・慢性腎臓病・関節リウマチなどが挙げられます。薬剤に関しては、ステロイド薬の長期使用が骨粗鬆症のリスクを高めます。

当院の骨粗鬆症の検査方法

当院は骨密度撮影X線装置を導入しております

当院では、骨粗鬆症の正確な診断および正確な治療効果判定を目的として、米国GE Healthcare社製型全身用X線骨密度測定装置「PRODIGY Fuga-C」を導入しています。
この装置により、骨折リスクの高い腰椎・大腿骨の骨密度を正確に測定し、DXA法を用いた精密な骨密度測定を通じ、正確な骨粗鬆症診断・治療選択を行っております。
お気軽にご相談ください。

当院の骨粗鬆症の治療方法

当院は、骨粗鬆症の治療に力を入れており、多くの患者様を治療しています。
近年では、骨粗鬆症の様々な新薬が登場し、個々の患者様の症状や骨粗鬆症の進行度に応じて、選択肢が増えてきました。
新薬は、従来よりも強力に骨密度増加が期待できる薬や、患者様が治療を継続しやすいように、投与間隔や剤型(薬のかたち)に配慮したものもあります。
一方、安全にきちんと効果があらわれるようにするには、薬の用法などを守る必要があります。
また、骨粗鬆症の発病には、食事や運動などの長年の習慣も深く関わっています。そのため、薬物治療と並行して食事療法や運動療法も行い、骨強度を高めていくことが重要です。

食事療法

健康な骨を維持するには、栄養バランスの整った食事が不可欠です。カルシウムは骨を構成する主要な要素であり、ビタミンDやビタミンKなども骨の健康に欠かせません。これらの栄養素の適切な摂取をめざしましょう。一方、加工食品・アルコール・喫煙は骨密度の低下につながるため、摂取を見直す必要があります。

運動療法

骨量を増やすためには運動が効果的です。運動による刺激が骨細胞を活性化させ、運動での背筋の強化で椎体骨折を予防し、足腰の筋力強化で転倒のリスクを下げます。年齢や骨粗鬆症の進行度に応じて、バランス運動や筋力訓練を取り入れましょう。ただし背中や腰部に痛みがあれば決して無理せず、医療機関にご相談ください。

薬物療法

骨粗鬆症が原因で骨折したり、検査の結果、骨密度が基準値以下の場合、骨粗鬆症治療薬 による治療が必要です。骨密度数値・血液検査値やご本人様のご意向と合わせて、治療薬を選択していきます。

薬剤分類名 特徴
カルシウム製剤 カルシウムを補給します。摂取量が少ない場合に投与します。
活性型ビタミンD製剤 カルシウムの吸収を助け、骨形成を促進します。
転倒予防効果もあります。
SERM
(選択的エストロゲンモジュレーター)
エビスタ・ビビアントの2製剤があります。
女性ホルモン様作用で閉経後骨粗鬆症の改善に効果があります。
テリパラチド 効果が高い強力な薬剤です。骨芽細胞に作用して骨を強くします。欠点として、薬価が高く使用できる患者様・投与期間に制限があります。骨粗鬆症が強く、圧迫骨折が複数ある患者様などが対象になります。
ビスフォスフォネート製剤 骨の新陳代謝の際に、骨を壊す破骨細胞の働きを抑える薬剤です。現在、よく使われる薬剤ですが、服用方法など留意しなければならない点があります。

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